
そんな可愛いペットと一緒に暮らす楽しみを得るということは、同時に飼う事への「責任」も伴います。
あなたは最後までその命に責任をもてますか?
ペットが人間と一緒に暮らすとき、ペットも人間社会のルールの中で生きる事になります。
人間社会の法律の上では、ペットは物として考えられます。
ペットが引き起こしたトラブルは、物の所有者である、飼い主であるあなたの起こしたトラブルとなります。
動物を好きな人がいれば、必ず嫌いな人もいるのです。
一時の気持ちだけでなく、ペットを迎え入れる前に心の準備をしておきましょう。
ペットの習性
ペットを健康・安全に飼育するためには、そのペットの習性や健康状態を知ることが大切です。
ペットの「習性」はペットの種類によって違いますので、前もって調べておきましょう。
しかし、飼う前に調べておいたとしても、実際に飼ってみてはじめて分かる事がほとんどではないでしょうか。
飼う前に、健康面などきちんと相談できる獣医さんを見つけておくことも大切です。
共通感染症について
「人と動物との共通感染症」の予防も知っておく必要があります。
「人と動物との共通感染症」とは、動物から人、人から人へ感染する感染症の総称です。
WHO 世界保健機構で150種類以上が確認されており、狂犬病もその1つです。
症状には様々なものがあり、人も動物も重症になるものや、人だけが重症になるもの、逆に動物だけが重症になるものもあります。
可愛いといってワンちゃんとキスをしたり、といった過剰な接触は避けるようにしましょう。
また、ペットに触った後は、必ず手を洗いましょう。
住環境の確認
ペット不可の住宅でペットを飼う事は絶対に避けましょう。
集合住宅の場合、ペットの飼育について制限がある場合がほとんどですので、規約や契約書を確認し、許可される範囲内で飼育しましょう。
もし内緒で飼育している事が発覚した際の近隣トラブル・転居等で最も不幸な思いをするのは飼い主のあなたではなく、ペットです。
ライフスタイルの確認
ペットを飼うことができるライフスタイルかどうか確認しましょう。
特にワンちゃんは単独で生きる生き物ではない為、留守番時間が長いとストレスで問題行動を起こしたり、健康を害すことも少なくありません。
ワンちゃんの種類により適切な運動を毎日させる必要があり、毎日30分、1時間の散歩が欠かせないワンちゃんもいます。
長毛種はブラッシングも欠かせません。数日おき、あるいは毎日ブラッシングをしないと毛玉ができ、皮膚の病気になってしまうこともあります。
これらのケアは、ペットが亡くなるまで毎日続ける必要があります。
ペットを飼う前に、ご自身のライフスタイルがペットの飼育に向いているかよく考えてみましょう。
ペットの健康
可愛いペットもいつどのような病気になるか分かりません。
急病で十万単位の手術費用がかかる事も珍しくありません。
また、慢性疾患の場合は長期的な治療費・薬代が必要になるでしょう。
ペット保険等に入っていない限り、ペットの治療費や薬代は保険がきかず、人間が病気になった場合よりも高額になる事を覚悟しておかなければなりません。
また、高齢期を迎えたペットは人間同様、介護が必要になるケースも多々あります。
介抱・介護が必要になった際、お仕事をされている方は手に負えなくなってしまう事も考えられます。
また、あなた自身も常に健康とは限りません。
いざという時、どうするかを考えておかなければなりません。
ペットが病気になった際、介護が必要になった際には、時間だけでなくお金も必要になります。
経済的にある程度の余裕が無ければ必要な治療を受けさせてあげる事も困難になってしまいます。
最後に
ペットは飼う人にとって嬉しい時も悲しい時も、一緒に分かち合う家族の一員となります。
ペットは単独で生きて行ける自立した動物ではなく、そのストレスや寂しさ、不安は計り知れないものがあります。
これらのことを理解し、飼うからには、最後まで命を見届ける責任と覚悟をもって飼いましょう。